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「月収○万円」「たった1回のメールで○万円」というような煽り、そして「報酬画面のキャプチャ」などをよく見かける。
ああいうのを見て「すごい」とか「うらやましい」と思う新米アフィリエイターは多いと思う。
しかし、あれには注意が必要である。
夢を壊すようで悪いが、簡単に儲かるほどアフィリエイトは甘くはない。
騙されているという見方もできなくはないが、
私に言わせると「勝手に都合よく理解している」というのが正しい。
そこで、正しい見方というか、現実というものを教えよう。
まぁ「科学」というほどのものでもないが(笑)
スーパーアフィリエイターの稼ぎがどんなものか紹介しよう。
まず、基本知識として2つほど必要だ。
1つ目、売上と利益の違いである。
別にアフィリエイトに限らず、売上と利益の違いは大前提として必要な知識である。
簡単に言えば、売上は経費などの諸費用を引く前の金額。利益は、実際に手元に残る金額である。
分かりやすく言うと、例えばDSのソフトを友達から500円で買って、それを別の友達に売ったら700円になったとする。
このときの売上は700円で、利益が200円だ。
そう、確かに700円がいったん手元に入ってくるが、実際に手元に残る(=得をした)のは200円である。
このとき、「よし、700円儲けた!」と思う子供はほとんどいない。
小学生でも分かる理屈なのだが、これを勘違いする大人が多いから困ったものだ。
では、月収100万円と言った場合、この100万円は売上と利益のどちらか知っているだろうか?
・・・もちろん答えは「売上」である。
そう、例えば99万円の宝石を買って、それを友人に100万円で売れば、売上は100万円になる。
これで、月収100万円の完成だ。
こんなバカげたことは現実にはないと思うかもしれない。
もちろん、仕入れが99%なんてバカげたことはない。特にアフィリエイトは仕入れが極端に少ないビジネスモデルなので、せいぜいかかっても「商品見本」「情報量や取材費用」「サーバ代やサイトの運営費用」くらいだ。
が、しかし。
スーパーアフィリエイターくらいになると、もう1つ大きな経費がある。
それが「宣伝広告費」だ。
稼いでいるアフィリエイターほど、この広告宣伝費にお金を使っている。
有名なのは「リスティング広告」と「ポイントバック」だ。
比較コムなどを見ると分かるが、検索をかけたときに広告が表示されている。
比較コムだけでなく、中小アフィリエイターでもPPCアフィリエイトとして活用している者は多い。
あの広告には、かなりの費用がかかる。広告の出稿を増やせば増やしただけアクセスが増えて売上が上がるので、そのぶん広告費もどんどん大きくなる。
また、げん玉などでは会員に「ポイント」を与えている。
アフィリエイト報酬が100円入るオファーだとすると、そのうち70円くらいを会員にバックするわけだ。
30円くらいが丸儲けになるぼろ儲けのビジネスモデルだが、売上に対する経費という意味ではかなり大きい。
もしここに「90円で広告を出せば、必ず100円で売れる商品がある」というようなオファーがあったらどうするか?
当然広告を出しまくるのが正解だ。
90万円の広告を出せば100万円売れる。
900万円の広告を出せば1000万円売れる。
9000万円の広告を出せば1億円売れる。
現実社会はそこまで単純ではないが、実際にこれに近いことはいくらでも起こる。
このとき、90万円の広告を出して100万売れた人が「俺は月収100万円のスーパーアフィリエイターだ」と言ったら、あなたはすごいと思うだろうか?
私は全く思わない。
なぜなら、利益を見るとたったの10万円しかないし、利益率がたったの10%しかなく、ネットビジネスとしてはあまりに費用対効果が悪すぎるからだ。
ただ、ややこしくなるだろうから、ここではいったん利益率や費用対効果の話は横に置いておこう。
覚えておいてほしいのはスーパーアフィリエイターといっても、100万売りあげてほぼ100万そのまま利益になっている人もいれば、100万売りあげてたった10万しか利益になっていない人もいることだ。
私に言わせれば「利益100万」からをスーパーアフィリエイターと呼ぶべきだと思うが、どうだろうか?
ちなみに私の場合、当初の利益率は9割を軽く超えていた。
つまり売上の9割が利益の状態だ。
が、途中から変にこだわりをもって記事を作るようになりはじめたため、取材費用がかなりかかるようになった。
そして、利益で100万を超えるくらいから手間をお金で買うようになり、利益率は極度に悪化した。
多くのスーパーアフィリエイターはアフィリエイト以外にも手を出しているが、あれは自動化したり人を雇って時間を産み出しているだけで、利益率は確実に下げている。
今では別のビジネスに力を入れはじめたということもあって、利益はざっと3割くらいだろうか。
さらに別のビジネスがまだ大幅な赤字なので、黒字のアフィリエイトと相殺するとほとんど利益がないという情けない状態なのだが(苦笑)
まぁ利益はなくとも楽しくやらせてもらっているので、これはこれでいいと思う。
それはそうと、おそらく通常のスーパーアフィリエイターの利益は、よくて売上の7~8割程であろう。
私は徹底的に経費をかけない方法を追求していたからこそ9割以上を出せただけで、スーパーアフィリエイターともなれば普通にやっていてもかかるお金がいろいろ出てくる。
取材を丁寧にしている人なら、5~7割程度、社員を雇うようになると人件費や社会保険などが必要なので、5割を軽く下回って2~3割になっている可能性が高い。(もちろん、その頃には売上が格段に増えるので問題はないが)
売上100万の偽スーパーアフィリエイターごときはわんさかいるだろうが、利益100万のスーパーアフィリエイターはかなり少ないのが現実だろう。
そこで問題は、あなたがどういうアフィリエイターになりたいかだ。
月100万売りあげて、利益が10万円のアフィリエイターなのか。
月20万売りあげて、利益が15万円のアフィリエイターなのか。
私なら、迷わず後者を選ぶ。
売上が少ないとあまり自慢はできないというデメリット(?)はあるが、やはり実利益が多いほうが得だ。
少なくとも、利益が全然ないような、売上だけの見せかけスーパーアフィリエイターを信用するのはやめておいたほうがよい。
そんなのは、ある程度の小賢しいテクニックさえあれば、誰でもなれてしまうものだ。
さて、長くなったので、基礎知識の2つ目はまた次回とする。